あっ、やべ

あっ、やべ

術式色々しくっちまった話


四級が初めて術式を発動させたのは幼少の頃のことだった。多分。

親に抱かれていた時に、その親が「あっ、やべ」と言ったことで(え、なに?落ちる?死ぬのか?)とか思ってしまったことで発動したのだ。

それが初めての術式発動、しかも幼少だしテンパってたこともあり、それはそれはしくりまくった。

四級のことを抱いていた親は宙に飛んだし、四級自身はおもっきし地面に落ちたし、なんならもう一人の親は触れてないけど近くにいたってだけで理不尽に地中に埋められた。

急に宙に移動した方の親は冷静に状況を分析して適切な対処を取り、地中に埋められた方の親は気力で土を掘り起こして出てきました。両方共、今も元気に生きてるよ。

一般家庭出身だったら宙に浮いた親は困惑しているうちに地面に叩きつけられ......地中に埋まった親は最初こそ意識は鮮明だがどこにいるかも分からずどんどん意識が薄れていき......とかなっていたんでしょうね。ここではそうはなりませんでしたが。

あ、そんで地面に落ちた四級のことなんですけど......普通だったらそのまま家の地面。と言うか床に落ちるんでしょうが、何故だか土の道に落ちました。

ほんで混乱して、泣き出すから周りの人に見られてその視線が怖くてまた泣く負のループに突入していたが、泣き声が遠くまで届いたのか、それとも親の愛か、GPSでも付けていたのか、単純に情報網が凄いのか、親が助けに来てくれました。

それで普通に帰ったが、時折親に距離を置かれるようになったし、人に術式を使うな......使ったら実家に帰ってきてもらうからね。と脅されたりとかしました。

その一回の他に人に術式を使えたことは無いので、もしかしたらの家の人は脅しただけでは無く、縛りでも結んだのかもしれないですね。


Fin

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